- リーダーとしてどのように振る舞えば良いだろうか？
- どうしたらメンバーのやる気を引き出せるだろうか？
- チームをまとめるにはどうすればよいだろうか？
職場で部下を持った時、あるいは何かのプロジェクトを引っ張っていく立場となった時、皆さんもこのような疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。
目標に向けて人と組織に動いてもらうには、どのように働きかけを行なえば良いかという、全てのビジネスパーソンにとって関心の高いであろう、このテーマについて解説していきます。
人と組織のマネジメントとは
まずは、マネジメントという職務は、そもそも何を目的に行うものなのか考えていましょう。
人と組織のマネジメントの直接の狙いは、組織のメンバーに組織の目標達成に向けた行動を促すことです。そして、メンバーらの行動を通じて、個人では達成できない大きな成果を生み出すことが、最終的な目的です。
それでは、実際に組織の目標を実現するために、組織の構成メンバーに望ましい行動を起こしてもらうためには、どのようなアプローチがあるでしょうか。
人と組織のマネジメントのアプローチ
- 企業の仕組みによるアプローチ（人材マネジメント）
そのアプローチの一つ目は、人事システムや組織構造などといった、企業の仕組みを用いて人や組織を動かすというアプローチです。
人事の評価制度も、人を動かすために用いられる企業の仕組みの一つです。
企業が従業員の何を、どのように評価するかは、従業員の行動に大きな影響を与えます。
- 個人の取り組みによるアプローチ（組織行動学）
もう一つは、個人の取り組みで、人や組織を動かすというアプローチです。これは、対人コミュニケーションを使って、人を動かす方法と言い換えることもできます。
個人の取り組みを用いて人や組織を動かすための効果的な働きかけを行うにあたっては、
・リーダーシップ
・人間の思考特性
・集団行動の特性
などといった組織行動学と呼ばれる領域の理解が役立ちます。
人と組織のマネジメントのアプローチの特徴
企業の仕組みと個人の取り組みは、状況に応じて両方を補完的に用いるべきです。それを説明するために、それぞれのアプローチの特徴をもう少し見てみましょう。
企業の仕組みによるアプローチは、組織構造や評価制度といった人材マネジメントシステムによって、人の行動に影響を与えようとするアプローチです。
即効性はないものの、目的と整合性のとれた仕組みを構築できれば、地理的に離れたところにいる多くの人数の人々に対して、比較的長い期間にわたって影響を与え続けることが可能です。
一方、個人の取り組みによるアプローチは、近くにいる人に直接コミュニケションを行うため、すぐに効果が見込めます。
ただし、直接働きかけを行える人数には限界があり、またその効果は時間が経つにつれて薄れていきます。
このように人材マネジメントに基づいたアプローチと、組織行動学に基づいたアプローチは、異なる長所と限界を持ちます。したがって、人と組織を動かすにあたっては、どちらか一方では不十分と言えます。
企業の仕組みと個人の取り組みは、それぞれが両輪となって、人を動かすという役目を果たすのです。
人と組織のマネジメントのまとめ
人と組織のマネジメントの目的は、メンバーに組織の目標達成に向けた行動を促すことです。
そして、企業の仕組みと個人の取り組みは、人や組織を動かすためのアプローチの両輪となります。
また、組織行動とリーダーシップを学ぶことで、状況に応じたリーダーシップのあり方や、人や組織を動かす上でのポイントの理解が促されます。
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